良い音楽を聴く。気に入ってしまうと、つい口ずさみたくなってくる。
自室で何かをやっているとき、職場でたまたま周りに誰もいないとき、周囲の音が大きいので、小さな声なら誰にもバレなさそうなとき。
そんなときに、鼻歌を歌ってしまう。
これはなぜなのだろう。
僕の場合は、気に入った曲は、停止ボタンを押した後も延々と脳内で流れてしまう。何かをやっているときは、聞こえないけれど、ふと手が止まったときに、不意に流れだす感じ。というより、バックグラウンドでずっと流れていて、手を止めたときに、気がつく、という感じの方が近いかもしれない。いつもいつも、というわけではないけれど。
小説や映画の感想を書くときに、つい自分語りをしてしまう。共感がそうさせるのだろうか。よく判らない。
「自分語り」って、僕の観察の範囲だと、ちょっとウザがられているというか、「お前の話は聞いてねーよ」的なニュアンスで捉えらることが多いような印象だけれど、僕は誰かの自分語りを読んだり聞いたりするのは、割と好きだ。何より楽しそうなのが良い。もちろんそこに、自慢というか、自分の知識や高尚さを過剰にアピールするような態度があれば、ハナにつくこともある。でも、基本的には好きだ。
鼻歌と似ているからかもしれない。
すごい作品に触れて、なんだかよく判らない衝動みたいなものが、ウワーッと溢れてきて、感想とともに自分のことを語り出してしまう。停止ボタンを押しても鳴り止まない音楽に引っ張られて、思わず口ずさんでしまうような。内容よりも、その勢いが見ていて、楽しい。
小説家の牛野小雪さんと対談をしました。
といっても、直接お会いしたわけではなく、ウェブ上で文字のやり取りです。牛野さんとは、同い年ということもあり、密かに意識はしていたのですが。数日にわたり、夜な夜な、色々なことを話しました。
文字でのやり取りなので、会って話すのに比べて、考える時間とかあるはずなんですけれど、なんだか柄にもなく熱くなってしまい、あとで本になるのを忘れて、ギリギリというかスレスレなことも言ってしまったり(笑)。
あ、そうそう。そういう本が出るのです。
7/7発売予定とのこと。インディ作家の対談や鼎談、座談会などなど、「ものをかくひと」にフォーカスした本になるようです。誰にとって面白い本なのだろう、と考えましたが、きっと彼らの小説の読んでいるひとは、楽しめると思います。熱くなって、自分の話ばかりしがちな王木さんを見てみてください……。
あと、その一ヶ月と一日前には、僕の新作も出ます。
【Trailer Vol.1】Our Numbered Days
Tシャツもあります……。