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王木亡一朗ランキング

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 唐突ですが、現時点での王木亡一朗ランキングを発表します。

 カウントダウン OKB!

 ちなみにkenp(ケンプ)というキンドル読み放題対象作品の数値のデータから作成したランキングです。読まれたページ数的なものですね。買い切りだと1ページも読まれなくても販売数としてカウントされますが、ケンプだと実際に読まれたページ数が数値になります。なのでより参考になるかと。多分。

 

 10位 LaLaLaLIFE

夫婦茶碗』『ユリコのゆりかご』『魔法のじゅうたん』『不揃いのカーテンレール』が入っています。なんとなーく各作品が繋がっている、日々の生活や、そこからちょっとはみ出したエピソードにフォーカスを当てた連作短編です。

 ちなみにララナントカって映画が少し前に話題になりましたが、こっちの方が先ですので!(なんの予防線?)

 暮らしの小説大賞という新しい賞ができるらしいとの情報を見かけて、その当時、『不揃いのカーテンレール』を書いている途中だったので、字数を合わせるために連作短編にしたんだった思います。『不揃いのカーテンレール』はわりと気に入っていて、自選短編集『アワーミュージック』にも収録しました。

 表紙の写真は、当時住んでいた町で撮ったもの。ちなみに賞は箸にも棒にも……。まぁ、賞自体も世間的には箸にも棒にも……。(だって知らないでしょ?)

LaLaLaLIFE

LaLaLaLIFE

 

 

 9位 他人のシュミを笑うな

 記念すべき(?)、王木さんのセルパブ第一弾。記念すべき第一弾なのに、どっかで聞いたことあるようなタイトルなのはご愛嬌。本当はオリジナル曲でデビューしたかったのにカバー曲でデビューさせられたニルヴァーナに敬意を払っているという噂もありますが、嘘かもしれません。これも連作短編ですね。わりとこのゆるく繋がっている連作短編が好きだったのかも。「ベストスコア」「アホの坂田」「明子先生の結婚」を収録。確か全部で3万字くらいのコンパクトな作品です。

 

他人のシュミを笑うな

他人のシュミを笑うな

 

 

 8位 王木レディオ

 本家である村上RADIOがもともとエッセイだったので、ポロロッカ的に作った王木亡一朗初のエッセイ。レディオは月一ペースでなんとか続いているものの、こっちはもう出ないんですかね? どうなんですか? でも8位にいますね、その他の小説を差し置いて。ただ、このランキングはキンドル読み放題で読まれた数値のデータなので、新しい本ほど有利というか、古い本は刊行時には読み放題なかったわけで。だから、上の2作がトップテンに入っているのも、なんていうか嬉しいですね。

王木レディオ

王木レディオ

 

 

 7位 kappa

 表題作『河童』がメインで、他は当時の未刊行の短編をまとめたもの。『any day now』は表題作との関連あり。『他人のシュミを笑うな』が初KDP用に書き下ろしたものでしたが、この『河童』も、それまで何にも発表せずもくもくと書いていた王木さんが、初めてネットで発表することを前提に書いた作品です。

 ミステリではないけど、ミステリの手管をつかってみました。独りよがりの部分はまだまだあるにせよ、読者を意識した初期亡一朗の秀作ですね。

(自分で言うか?!)

kappa

kappa

 

 

 6位 サインカーブに浮かぶ日

  ここにきて最新作が早くもランクイン。新しい方が集計の手法上有利とはいえ、まだ先月出したばかりですからね。最新作が評価されるってのはやっぱり嬉しいものです。

 2019年4月から約月一ペースで連載していた作品です。ヤマなし、オチなし、意味なし(?)な、日常系とでも言うべきでしょうか。いや、イルでチルなアンチコマーシャリズム小説! 何を言ってるんだ? という感じですが、そんなアティチュードで書きました。うーん、正直な話、万人にはオススメ出来ませんねぇ。上級者というか、ある程度小説を読みなれた人向けというか(上から目線)。

(ジョークです)(本気にしないように)

サインカーブに浮かぶ日

サインカーブに浮かぶ日

 

 

 5位 ティアドロップ

 王木作品にちらほら出てきて、作品によっては主人公だったりする橋本くんの中学生時代のエピソード。

  精神病院を舞台にしていますが、ある意味ファンタジーな感じもしないでもないです。成長という名の若さの喪失と、自分の『好き』を詰め込んだ、初期亡一朗の一応のピリオドでしょうか。

ティアドロップ (ライトスタッフ!)

ティアドロップ (ライトスタッフ!)

 

 

  4位 夏の魔物

 こちらは、ひとつのテーマでまとめた短編集。ホラーでもSFでもないけれど、異形のモノをテーマにした作品。そういう意味では『河童』と同系統の作品ですかね。

ライトセーバー(My Sweet Little Fairy)』

『ヘレン、ゲッタウェイ・フロム・ミー、ユー・ビッチ!(Helen,Get Away From Me,You Bitch!)』

サイクロプス(Cycrupse)』

『TVゴースト(Since You Were Born)』

夏の魔物(Individual Summer)』を収録。

  王木さん自身も30代になり、それまでの小説と違ったいわばシーズン2のスタートとも言えるかもしれません。

夏の魔物: Out of Standard

夏の魔物: Out of Standard

 

  3位 Our Numbered Days

 元バンドマンの悲喜こもごもを綴った、青春がおわったあとの音楽ストーリー。それまではなんとなく一本の映画を意識して書いていたのですが、これはテレビドラマを意識して書いています。月9とかの1クール11話くらいの。内容的には月9というより、木10かな(知らんけど)。

  奥さんの家族と訳あって一緒に暮らすことになるというサ◯エさん的なイントロダクションなんですが、表紙の画像は『フルハウス』の家っぽいな、と思って決めました。

Our Numbered Days

Our Numbered Days

 

 

 2位 ガールフレンド

 またまた短編集。甘酸っぱい記憶が蘇る、ガールフレンドたちとの物語、ということで、そんなコンセプトでまとまっているはずなんですが、どっちかといえば『自分』のことばかり、というそんな感じ。自分大好きというより、なんだかんだで自分が可愛い奴らの物語かもしれません。収録作は『小説ガヴァドン(I Wish I Was)』、『ふさわしい場所(A Better Place To Pray)』、『星のメロディ(Someday My Princess Will Come)』、『春の窓辺(The Long Good Day)』の4作。

ガールフレンド

ガールフレンド

 

  1位 Lost in Conversation

 来ました。堂々の一位はこちら。小学生が仲の良い友達とワイワイ夏休みに遊んでいたら、悲しい出来事が起こってしまい、それから………。という内容。安易に感傷的な方向に流れていく王木さんのクセを、自ら逆手にとって(というか開き直って)、全開にした小説です。それまで良くも悪くも当たり障りのないストーリーを書いてきた王木さんですが、どうしちゃったんでしょう?

 執筆時期は3位の『アワナン』より前、その一年前には書き終わっていたのですが、発表するのを渋ってアワナンよりあとに。アワナンはこれの反動もあってか、優しい物語になりましたが。王木亡一朗シーズン2の問題作、と言えるでしょうか。

Lost in Conversation

Lost in Conversation