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幸せのカテゴリー

網戸

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 梅雨入りしたのだろうか。最近は雨が多い。先週あたりはやけに暑くて、初夏を通り越して夏が来たな〜、という感じもあったけれど、今年もこの嫌な季節は避けられないようだ。

 家に帰ると奥さんが夕食を作ってくれていた。トマトカレー。水の代わりにトマトの水煮缶を使う。それだけなのだけれど、美味しかった。

 奥さんの実家ではカレーのルーは「こくまろ」を使っていたらしいけれど、僕はジャワカレーの中辛が好きだと言ったら変えてくれた。僕はカレー自体がとても好きなので、嬉しい。

 辛いものを食べると暑くなる。今夜は室内干しの洗濯物のせいか、ひどく蒸すので、網戸にして外の空気を入れる。雨は上がっているので、夜のひんやりとした空気が入ってくる。

 それでもまだ少し暑かったので、ベランダで涼んだ。網戸越しに奥さんが見ているテレビの音が聞こえる。相変わらず下世話なニュースばかりで辟易とするけれども、別に今に始まったことではない。きっとこれからもそうなのだろう。

 まだ今の家に引っ越す前、一人暮らしをしていたころ。駅までの通り道に、テレビを大音量で流している御宅があった。夏場はいつも網戸だったので、表までくっきりと音が聞こえる。

 一人暮らしのときはテレビを持っていなかったので、奥さん(当時は彼女)と駅前のスーパーで買い物をした帰り道など、冗談交じりに、「ちょっとテレビでも聴いていこうか」などと言って、その御宅の前の道を通っていた。

 

 若い頃は、自分の人生は最終的に一人で生きて一人で死ねたら良いな、と思っていた。一人暮らしはともて快適で、自分一人を食わせていれば後は自由。だんだんと世間とのしがらみを切っていって、最後の最後には、一人で、自由に、死んでいけたら、とても素敵だと思っていた。

 今もその考えの大部分は、あまり変わっていないけれど、「一人で」の部分には校正が入っている。

「結婚のきっかけはなんですか?」

「何が決め手ですか?」

 と、少なからず訊ねられる。うるせーなw、と思いながらも、

「まぁ、なんというか、押し切られまして〜w」と答えている。(ひどいw)

 

 そんな恥ずかしいこと真面目に答えられるかコンニャロー。

 


【Trailer Vol.1】Our Numbered Days

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