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気持ちの問題。

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 ふと、思い出したので書いてみる。

 少し前になるが、とある番組でこんな話題をやっていた。


新国立競技場 屋根が間に合わない!? 『ワイドナショー』(松本人志・東野幸治・石 ...

 例によって、私が毎週観る唯一のニュース番組(?)だ。

 2020年のオリンピックに向けて、新国立競技場の建設が予定されているが、現段階では屋根が間に合いそうもないらしい。

 

 私自身、スポーツには疎いのだが、旧国立競技場はサッカーの聖地でもあり、歴史・由緒ともにある競技場だそうだ。

 それを壊してまで新たに作る新国立競技場。大雨が降ってしまった場合、どうするのか。屋根の建設が間に合わないなどというのは言語道断だ、という論調である。

 それに対しゲストコメンテーターの石原良純さんは、「別になくたって良いんじゃないの? 雨が降ったって大丈夫じゃない? 気持ちの問題だよ」と。

「いやいや……」という雰囲気のスタジオの中、松っちゃんらが「天気予報士が『気持ちの問題』とか言っていいの?w」といった空気になって、この話題は終わった。(上に張った動画がそれだ)

 オリンピックをはじめスポーツ全般に、これといって感心の無い私にとって、取るに足らないニュースではあったが、この番組は個性的なコメンテーターが個性的なコメントをしているので、よく観ている。また、日曜日の午前中に放送している番組なので、念のため録画もしている(よく寝過ごすので)。なので、時々ざっと見返している。

 初めに観たときは、私もどちらかと言うとスタジオ側というか、「天気予報士が『気持ちの問題』とか言っていいの?w」的な感じに笑っていた。

 

 しかし見返してみると、石原さんが「気持ちの問題」と言ったのは、別に天気のことだけではなく、実行するかどうかが「気持ちの問題」だ、と言っていたのだ。

「雨が降ったらどうするの?」という問いに対し、石原さんは「別に良いじゃん、思い出になるよ。サッカーとか雨だからって、そんなに関係ないでしょ?」とバッサリ。

「でも開会式とか大雨になったら?」とさらに問われると「最近の東京は、強い雨がずっと降り続けることはない。ザッーっと大量に降って短時間であがる。時間をずらすなりすれば良い」とピシャリ。

  確かにそうなのだ。屋根があるかないかなんて、大した問題じゃない。もっと言えば、本質ではない(と、私は思う)。雨がどうのこうのはもとより、「先進国日本の意地」とか「世界に誇れる東京」など、気にしたい人は気にすれば良いけれど、オリンピックの本質は、そこではない(はず)。

 まぁ、とは言っても、その「気持ち」が難しいのだろう。理屈が判っていても、感情的に納得出来ない、というのはよくある話だ。しかし「気持ちの問題」であるならば、子供じゃないんだから上手いこと折り合いをつけてくれよ、気持ちくらい。と、思わなくもない。

 

 なぜ、ふとこんなことを思い出したかと言えば、先日とあるTwitterbot(?)に、私の小説から文章が使われていた。別に構わないが、許可したおぼえはない。

 

 とある本の感想をこのブログに書こうと思ってから、数日が経過している。

 意思が弱いというよりかは、まさに気持ちの問題である。

 

(おわり)

 

kappa

kappa

 

  ちなみにbotに使われた部分は、上記「kappa」に収録されている「悲しみ」という短編である。親友が自殺して、その彼女を必死に慰める男を主人公にしたお話。使われた部分は、自殺した親友の日記にあたる部分だ。