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KDP本をいくつか読んでみましたシーズン1第六回「はーべすと」

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はーべすと [アンソロジー短編集] わーくしょっぷ

はーべすと [アンソロジー短編集] わーくしょっぷ

 

 

5人の書き手が放つアンソロジー短編集、第3弾!
今度のテーマは「秋の味覚が出てくるお話」。
収穫(=Harvest)の秋に読んでみたい、5つのお話を収録。

<収録作品>
これこ  「ひび割れざくろ」
山田宗太朗「好みなんて聞いてないぜ」
晴海まどか「白雪姫のための毒リンゴ(ジュース)事件」
笹原祥太郎「ルーカーズホーム」
楢野葉  「幽霊の引っ越し」

  今回はこちら。5人5色な短編集で、どれも楽しめます。収録順は上記の通りなのですが、どうやって決めているのでしょうか。すごくすんなり読める順番です。

 

「ひび割れざくろ」は、ちょっとホラーな感じのお話。このお話では、「妊娠中の女性」が出てきますが、体調、ホルモンバランス、投薬、ロボトミー、など(?)、人が変わる、長年付き合いがあるのに、別人に見えてしまうときの怖さって、怖い(二回言ったよw)。全然違いますが、「ローズマリーの赤ちゃん」的な、ね?

 

「好みなんて聞いてないぜ」は、ビール!ビール!ビール!ビール!ビール!

ビール!セックス!ビール!ビール!ビール!セックス!ビール!ビール!ビール!

ビール!ビール!ビール!セックス!ビール!ビール!ビール! と言った感じ。

 しかも黒ビール。勢いが心地いい。まさに喉越し、です。なんだか、すごくテキトーな感想みたいですが、下手に言葉にするのは野暮だな、と思ったのです。ただ、最後の方にもある「最後まで話を聞いてしまう」というような一文にはすごく共感。

 

「白雪姫のための毒リンゴ(ジュース)事件」は、学園ミステリー。思ったのは、切り取り方が上手いな、ということ。場面とかキャラとか時間とか。短編ならではの器の中に、色々な要素がきちんと詰まっている感じ。それでいて、ラブコメになっていて、ラストのどんでん返し的な、とある事実の発覚に、ニヤニヤしてしまいました。

 

「ルーカーズホーム」は、ちょっと変わった設定(?)の、エンターテイメント。「料理」と「泥棒」という異色(?)な組み合わせながら、スパイもののような潜入シーンと、ちょっぴり緊張感のある食事シーンが楽しめます。シリーズにしてもおもしろそうだと思いました。

 

「幽霊の引っ越し」は、すごくあたたかい作品でした。このアンソロジーの最後にぴったり。本当に良いオムニバス映画のよう。最後の最後の、ちょっとした余韻も、素晴らしい。あと、ヒロインのキャラクターが個人的に凄く好きです。こういう女の子の振れ幅って、グッときますね。