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Category of Happiness

幸せのカテゴリー

KDP本をいくつか読んでみましたシーズン1第二回「さんざんなロスタティクル」

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さんざんなロスタティクル

さんざんなロスタティクル

 

 多くの人間がSNS「リーネ」を用いてつながる世界で、記憶喪失になった女子高生の「あたし」が、
怯えながら、楽しみながら、絶望に落ちながら生きていく、ささやかな数ヶ月の物語。
嘘ややさしさがあふれる世界で、記憶を失った少女のひとときを体験してみてはいかがでしょうか。
それは少しだけ残酷で、一瞬、キレイなものかもしれません。

 

 犬子蓮木さんの作品は、この「さんざんなロスタティクル」で三冊目。一冊目は、森博嗣ファンなら思わずニヤリとしてしまうようなミステリ「白く汚れて冷たく綺麗な」。二冊目は、ショートショート集「Falling Nova」(こちらの感想は、短いですが、以前ブログに書きました)

 

 KDP本をいくつか読みました。 - Category of Happiness

 そして、三冊目のこの作品。LINEノベル大賞で、最終(?)の12作に選ばれた作品だそうです。なるほど、「リーネ」ってのはLINEをもじっている(?)わけですね。

 キーアイテムとしてSNSが出てきたりってのは、すごく今っぽい。記憶喪失の主人公が、自身のログを見て記憶を探ろうとするのも、脳(記憶)というアナログと、デジタルの比較、そしてその境界を探っているようで、興味深いです。

 しかしなんといっても僕が一番くすぐられたのは、主人公の担任の先生。MORIイズム溢れるキャラクターです。(失礼だったらすみません)

 一見、毒舌で思慮に欠けていて、ムカつく(笑)感じなのですが、ちゃんと相手のことを「考えている」というようなキャラクターです(そういった意味では、森作品では無いですがハウス先生とかもそうかな)。

 相手のことを「思う」ってのは、良くも悪くも「感情」なのですが、相手のことを「考える」というのは、論理的な思考なのです(多分)。すっごく大ざっぱな表現になってしまいますが、例え相手を悲しませたり、怒らせたりしても、「相手のためになること」を考えて実行する。感情を慮るのではなく、きちんと頭で考えるのですね。どちらが良いか悪いかは、僕には判りませんし、そこに興味はありません。一見、感情を無視したようなそういう態度は、非人間的とも言われそうです。ただ、感情だけなら動物にもありますし、「きちんと考えること」ってのも、充分すぎるほど人間的だな、と僕も思うのです。そして、「自分勝手」と「素直さ」ってのは紙一重だよな〜、と感慨深くなりました。

 MORIイズム(笑。MORIがなぜ大文字かと言うと、それはファミリーネームだと判ってもらうためです)