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Category of Happiness

幸せのカテゴリー

最近思ったこと:「Any Day Now」のチラ見せ。

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 ここ二ヶ月は短編ばかり書いていた。1~2万字くらいのもの。

 ずっと長編を書いていたつもりだったけれど、自分の著者ページを見ると、短編集の方が多い。そして、6/4に出す予定の「kappa」も短編集だ。

 

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 頭の中に、いくつものストーリーがある。

「ティアドロップ」 半分は書いた。

「アウターリム!」 簡易プロットは作った。

「みんな大好き、」 登場人物表を作った。

 今のところ、この三つの長編を書いたりしながら、短編を書いている。

 でも「kappa」を出したら、長編の方に集中しようか。

 

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 灰野敬二が自分の演奏のことを「play」ではなく「pray」だという有名な話。

 迷信を助長する習慣はないけれど、祈ることは神様を信じていなくても出来る。

 そんなことを「ランデヴー」では書いた。

 

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「群雛」は、「群像」を意識しているのかな、と最初は思った。

「母の上京」は、去年の夏に途中まで書いて、モチベーションが続かずやめた原稿だった。(ちなみに、その後「LaLaLaLIFE」を書き始めた)

 締め切りと、約1万字という制限が出来たから、「母の上京」に関しては、書き上げられた。我ながら大変立派な根性だと思う。

 KDPを始めて、初めて電子書籍のことを色々と調べ始めた。未だにiPhoneKindleアプリしか持っていない。でも、もうすぐ端末を買う。

 

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夜中、鏡の前で変な顔をして遊ぶことがある。

一分くらいで飽きるけれど、変な顔だな、と思う。

そんな深夜のテンションの可笑しさを、「不揃いのカーテンレール」に書いたように思う。

 

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好きな音楽が年齢で変わるのが寂しい。

「ビッグ ピンク」は、十代の頃はピンと来なかったけれど、ここ二、三年はとてもしっくり来る。

年齢とともに自分のスタイルを変えていったほうが、イタくはない。

でも、イタくても寂しくても、誰に迷惑をかけるだろう。

 

 


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 Any Day Now

 

 

 目が覚めると、太陽はもう空の一番高いところに上っていて、俺はまた朝という時間が終わってしまっていることに気づく。別に、『早起きは三文の得』なんて言葉を本気にしているわけじゃないが、まともな人間は動き出している時間だし、何より午前中というのは生産的な時間帯だ。俺にはやるべきことがあるはずで、それでいて何もやっていなくて、自分の意志と行動が上手く結びつかないもどかしさに、ウッてなるけれど、早い話が、自分をもっと律しなきゃいけないのだ。そう、判っているのだけれど、一度怠惰に堕ちた生活を立て直すのは、難しい。

 カート・コバーンジミ・ヘンドリクスジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン、ブライアン・ジョーンズ。通称27クラブの面々は、夭折した天才ミュージシャンたちで、みんな二十七歳で死んで、伝説になった。まぁ、そんな彼らに憧れるのは思春期まで、なんて思っていたけれど、エイミー・ワインハウスが、これまた二十七歳で死んだ時に、俺はちょうど二十六歳で、一年後には二十七歳になってしまう。だからって、死のうとか思ったわけじゃないけれど、仕事を辞めようとは思った。俺には、やるべきことがある。それがまるで天啓のように、頭にビビッと走った。

 中学浪人をして高校に入って、卒業後に地元のガス会社に就職して、別に不満とか疑問とかを抱いたことも無かったけれど、エイミーの死がきっかけで、俺は自分の人生を考えてみたくなったのだ。だから、二十七歳の誕生日まで、仕事を続け貯金をし、その翌日に辞めた。

 さて、どうしようか。何になりたいのか。それがはっきりと判っていない。だから、ダラダラしてしまうのだ。貯金を切り崩す生活。幸い一年くらいは生活出来そうだが、見通しの立っていない生活というのは息苦しいもんだ。最初の一ヶ月は、楽観的だった。開放感の方が強くて、これから自分は何でも出来ると思っていた。十代の頃は入院のせいで学校に行けない日々を過ごしていたので、俺は初めて全能感というものを抱いた。

 でも、それも遠い昔のことに感じる。今となっては、昼過ぎに目を覚まし、やることも無いまま、近所の公園で、ぼーっと過ごしているだけだ。何が、『自分の人生を考える』だ。笑わせるぜ、三ヶ月前の自分。こんなことなら、何も思わずに、淡々と前の仕事を続けてれば良かったんだ。

 そんなことを考えながら、顔を洗って、昼飯を食い、家を出る。途中にある自販機で缶コーヒーを買い、散歩がてら公園まで行き、ブランコとかで適当に遊ぶ。少子化のせいか昼間は誰もいない。けれど、夕方になると学校帰りの小学生が現れるので、そうなったら俺は退散する。未就学児のママさんたちに不審者だと思われたくもないが、中途半端に知識と体力が付いたガキどもに、『無職おじさん』とか揶揄われるのも癪だ。

 とまあ、そんな感じで人生お休み中の俺は、今日もまた、公園に来た。ちょっと気になることがあるからだ。

 

 2

 

 七月も一週間を過ぎた頃、俺は昼間の滞在地を冷房の効いている図書館にしようか悩んでいた。とにかく暑いのだ。巷じゃ猛暑だなんだと騒がれている。日陰があるからまだ良いが、一夏をここで過ごすとなると、いつか熱中症になっちまうかもしれない。

 しかし、秋葉区の図書館までは、結構距離がある。車はガソリンを食うから、毎日は乗っていられないし、自転車でもあれば良いのだが、生憎、学生時代に使っていたヤツは、ボロボロで瓦解寸前だ。まぁ、チャリなんて、その気になりゃ、一万か二万くらいで買えるのだろうけど、見通しが立っていない現状では、不急不要な出費は避けたい。

「でも、図書館でも行けばなんか見つかるかなー?」と、誰もいないことを良いことに、独り言を言ってみる。ったく、人生について考えてるってのに、その答えが図書館にあると思っていることに自分で呆れる。『十三歳のハローワーク』でも読むつもりか? あ? いくら村上龍にでも、十四年の隔たりは埋められないだろう。つーか、本当のハローワークにでも行った方がマシじゃないか?

 飲み終わった缶コーヒーを、ゴミ箱に捨てる。公園の入り口にも自販機があって、二日か三日に一回は、ここで追加のドリンクを買う。毎日買えないのが、寂しいところだ。しかし、増える予定の無い口座の中身の心配を、俺は常にしなくてはならない。

 カラコンッ、と間抜けな響きが鳴り、あー俺も、道ばたでもの言わず健気に咲く花になりてー、やっぱり置かれた場所で咲かなきゃなー、などと思っていると、最近よく見るガキと目が合う。

 そう、ちょっと気になっていることとは、こいつのことだ。短い髪で、いつも同じTシャツとジーパン。多分小学生くらいだと思うんだけど、コイツ学校とかどうしてんだ? まぁ、こんな時間に、この公園にいるって時点で、行ってないのは確かなんだが、親とか教師とかは何してんだ?

 そんなガキとの遭遇から早一週間。毎日必ず会う。必ず自販機の前で会う。気持ちの悪いガキだ。物欲しそうな顔をしているわけじゃない。虚ろな目。俺は大人として、どっかしかるべき場所に連れて行くべきなのだろうか? でも俺も無職だし、年齢だけ食ってても、人のことをとやかく言う資格があるようには思えなかった。あぁ、そうか。コイツも俺と同じなのかもな。不登校児。別に、珍しい話じゃない。学校なんて行きたくなきゃ行かなくて良いのだ。別に、学校だけが世界の全てじゃない。思うように生きれば良いさ。なぁ、少年! ってか、こいつ男か女かわかんねーな。髪も短いし。

「おい、なんか飲むか?」俺は自分の缶コーヒーを買った後に言う。ガキは、うんとも言わず、首を縦に振る。

「何がいいんだ? コーラか? アクエリアスか?」俺がそう言うと、ガキは爽健美茶を指差す。

 

(続)

 

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Kindle版は縦書きです。五作合わせて約9万字です。

 

 

 

 

ティラミス食べたい。