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セルフライナーノーツ

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 洋楽CDの日本盤を買うと、歌詞カードの他に、大体もう一つ冊子が付いてきます。ライナーノーツといって、文庫本でいうところの解説みたいなものなんですが。詳しくはWikipediaで(笑)

 で、バンドのソングライターとか、比較的、文章を書くのが得意な人とか、そういうのが好き(?)なミュージシャンは、それを自分で書いたりしています。冊子にしたり、発売後にブログやTwitterに投稿したり。

 小説家で、そういうことしている人って、あんまり知らないなー、と思ったけど、あとがきってのがありますね。

 ただ、僕がよく読む作家の本には、あとがきって無いものの方が多いかな。

 僕も、自分でKDPで出している本には、あとがきを載せていないし、そうしている理由もあるのですが、まぁ、それは良いとして。

 自分の本に対して、ちょっと何か書こうかな、と思ったのですが、「あとがき」ではないし、「セルフレビュー」ともちょっと違うし(そもそも、そんな言葉あるのか?)、「解説」ってのも、ちょっとニュアンスが違うので、「セルフライナーノーツ」として、書いてみたいと思います。今回は、最新作の「ランデヴー」から。

 

ランデヴー

ランデヴー

 

 「ランデヴー」

・夢見る少女じゃいられない

・夏の日のサイダー

・ほこりまみれ

・ランデヴー

 

 以上の4作品。以前にも書きましたが、上3つがパブーで公開していたものを加筆修正したもので、「ランデヴー」が書き下ろしです。

 

「夢見る少女じゃいられない」

 これは、とある美大を舞台にした、ちょっとサスペンス風の話で、きっかけは何だったかなー? それまでは、割とのほほんとしたストーリーばかりだったので、ちょっと違う色を出したくなったのかと思います。ストーカーとか、あまり穏やかじゃない雰囲気と、ツンデレな女の子と、少しひねくれた主人公と。そして、ジャンルとしてのミステリーに、ちょこっとだけ言及していますが、まぁ、これは、100%、僕の思ってることと同じではないですよ、と書いておきましょう(笑)

 

「夏の日のサイダー」

 この主人公は、僕の他の作品に既出の人物で、その人を使って物語を書きたいなー、と思い書き始めました。ちょうど、この頃、高野文子さんの「絶対安全剃刀」を読み返していて、何度目かの衝撃を味わい(!)、少女二人の物語にしよう、と決めました。

「夢見る〜」と「〜サイダー」の両方に、「篠山愛」というキャラクターが出てきますが、はて、どっちを先に書いたんだっけかな? たしか、「〜サイダー」だと思うのですが。

 

「ほこりまみれ」

 これは自作「ブッダブッダブッダ!!!!!」に、脇役で出て来る二人で、短い青春ものを、と思い書き始めました。僕も実際、自転車で海までいったことがあるのですが(残念ながらヤローとですが)、夏だったし暑い暑い。結構大変です。

 作中で絢人くんが言っているCMというのは、瀬波温泉 夕映えの宿「汐美荘」のもので、昔、流れていたものなのですが、新潟にお住まいで、僕と同年代かそれ以上の人なら、わかるのではないでしょうか。

 

「ランデヴー」

 今回収録した中では、一番最近に書いたものです。

 長編の場合は、大まかなプロットを決めて、書きながら考え、考えながら書くのですが、短編の場合は、勢いというか、テーマとかテンションとか登場人物のキャラとか、そういったものが「ピタッ」とくる瞬間があって、それに任せて、ドバーっと書きます。そして、後から直します(笑)

 作中にもありますが、「ギャラクティカ」という海外テレビドラマが、面白くて、一時期見ていました。艦長役の人、「ブレードランナー」にも出ている人で、似てるなー、と思いWikipediaをみたら、そうでした。って、関係ないですね。

 この話は、事故で恋人を失った女性の話ですが、あまりストレートに書くと、つまらなくなりそうだったので、関係あるのかないのかという微妙な距離感の人たちを回りに配置して、テーマというかエピソードも関係あるのかないのか微妙な距離感のもので構成してみました。

 

「ランデヴー」は4/7(8日の17:00ごろ)まで、無料キャンペーンを実施しています。

もし興味を持たれたら、ぜひ読んでみてください。感想なども、お待ちしております。

 

  王木亡一朗